100-3は? ~なにもかも秘密な関係~
 これは本当に口を挟むまい、と思いながら、あやめは、おのれのデスクについた。

 内藤は既に仕事を始めていたのだが。

 いや、そんなに叩く必要あるのか?
という勢いで、キーを叩いている。

 ……私も仕事するか、とあやめが引き出しを開けようとしたとき、内藤が言ってきた。

「あやめ、今週の金曜日、同期会しようかと思うんだが」

 金曜日……?

「あっ、専務と約束しちゃった」
とあやめが言うと、内藤は渋い顔をしたあとで、

「じゃあ、来週にするか」
と言う。

 いや、私の予定に合わせてくれなくていいんですが……と思いながら、
「でも、もうみんなに言っちゃってるんじゃないの? この金曜だって」
とあやめが言うと、内藤は、

「いや、俺が金曜にしようかなと思ってただけで、まだ誰にも言ってない」
と言ってきた。



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