いない歴=年齢。冴えない私にイケメン彼氏ができました
「へ、ヘマ……?」
「うん、前みたいにお前を乱暴に扱うなってこと」
にっこり、なるべく優しく映るよう笑って、続けて言った。
「でも他にも触られた部分あるよな? お前、わかりやい。俺が触ってるのに、違うこと考えてるってすぐわかるんだよね」
こことか、ここ。坪井は真衣香が不自然に反応を見せていた胸や腰、特に……まだ全てを脱がせ終える前、タイツの上から触れた最も敏感な中心部。その時の反応は異様だった。照れや恐れではなく、後悔が見えるような気がした。
(際どいよな、結構、八木さんが触ったっぽい部分)
「八木さんと昨日何があったの?」
今日くらい、今のこの瞬間くらい。身体を重ね合えた喜びに浸れたらいいのに、そうはできない性分だ。
(でもそれも俺だし)
隠せないし、隠そうとも思えない。きっと真衣香にだけは。
抱き寄せていた身体を少し離して、ころん、と真衣香を転がすようにして体勢を変えた。そして、覆い被さるように組み敷く。
「何って……」
「お前に、こーゆうこと、した?」
言いながら真衣香の胸元、その柔らかな部分を舌全体でゆっくりと舐めた。
「ん……っ、ち、違う……」
「ここも、触られたりしたの?」
固く閉じられていた真衣香の脚を割って、中心に触れる。まだ昨夜の名残があるソコは魅惑的だったけれど、まずはひと通り話し終えなければ。
そう思いとどまって、坪井は小さく深呼吸をした。
「違うよ……、違う。八木さんは……」
「……八木さんは?」
聞かずとも八木は真衣香を抱いていないのだ。答えは大体想像がついているのに。けれども彼女の口から聞きたいと思ってしまう。
(俺も性格悪いな)
それでも、組み敷く真衣香を見下ろし続けた。
どんな冷たい顔してるかなんて、考えたくもないけど。
"これも俺だから知っておいて"
なんて願いも込めているのだから、タチが悪い。
真衣香は本当に面倒な男に引っかかってしまった。
「わ、私が……いつまでもハッキリしないから。認めさせようと、して」
「何を」
「坪井くんのことが好きだって言わせようとして、わざと……ひどいこと」
「ひどいことね」
見てなど、もちろんいないから、本当のところは二人にしかわからない。けれど、真衣香の口から聞く限りでまとめれば『口割らないならこのまま抱くけど、お前ほんとにそれでいいのか?』って、そんなとこなんだろう。
真衣香を大切に思い、”真衣香の幸せ”を優先しようとする八木のやりそうなことだ。