これは恋ですか。
私は、九条華子(くじょう はなこ)。

家族構成は、父、母、姉。
小学校から大学まで女子校。

お姉ちゃんは、大学を卒業後、お見合いして結婚。優しい旦那様と幸せな生活をしている。
両親は、私も同じように見合い結婚を考えていたけれど、私は、社会に出たかった。

私にだって出来る仕事はあるはず。自分の世界を広げたい。

仕事をさせて欲しいと父に直談判。
父が決めた会社ならと許してもらい、父のコネで入社したのは一条商事。
世界をリードする、一条グループの屋台骨ともいえる総合商社だ。



そこで、出会ってしまった。

一条商事副社長、一条拓人(いちじょう たくと)その人に。

眉目秀麗。初めて見た時、王子様って本当にいるんだって思った。一目惚れだった。


私が配属されたのは秘書課。

副社長の担当秘書は北村さんというベテランの女性で、とにかく仕事が出来る。
私は北村さんの補佐をしながら、懸命に仕事を覚えた。

副社長の為と思えば、どんなにキツくても頑張れた。


噂では副社長には、特定の女性はいない。
みんな、副社長のハートを射止めようと躍起になっているけれど、上手くかわされている。


私は、そんな副社長争奪戦を遠巻きに見ているだけ。
だって、どうしたらいいかなんて、わからない。
男の人と付き合ったことさえろくにないのだもの…






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