危険なキミの溺愛
状況を把握しているのかどうか、しばらく見つめあっていたけど…そのまま抱きしめる手を緩めた。



「あれ…俺、やっちゃった?」



っ!



一気に顔が熱くなって、布団で顔を隠す。



「いやいや…そんなはずないな。映画を見た後…そうだよな、ソファで寝てたから…ベッドに運んで…」



湊、また運んでくれたの?



今の状況は理解できないけど、運んでくれたことには感謝しなくちゃ。



「その後…ソファで寝たつもり。寝ぼけて自分のベッドに戻ったのかも…悪い、手…出してないと思うけど…一応確認して?」



確認って!



衣服は乱れてないし、もし何かをされたのなら…目が覚めるよね?



「大丈夫…だと思う…」



「そか」



くしゃっと無防備に笑う素の湊に、ドキッとさせられる。



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