危険なキミの溺愛
湊が太田さんを軽く扱ったのは事実だし、あんなに雑な対応で納得するわけがない?


一体どう伝えればいいの?



「太田さん…痛いよ…」



肩に長い爪が食いこんでいる。



「私の痛みはこんなモノじゃないんだから!絶対に許さない」



髪の毛を掴まれて、思わず悲鳴をあげた。



「きゃーっ!!」



…あれっ?



私の声…じゃない!?



自分の声は恐怖で掠れて出てこなくて、代わりに聞こえたのは太田さんの声だった。




しかも目を開けると、太田さんは私から手を離して目をウルウルさせている。



そして…視線の先には…。




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