危険なキミの溺愛
「昨日何回もくしゃみしてたし。風邪ひかれたら困るから」



「放っておいていいのに」



「あっそ。わかった」



フイと顔を背けて、そのままリビングを出て行った。



怒った…?



バタンという音が聞こえ慌てて玄関に行くと、中川くんの靴がないのに気づいた。



学校に行ったってこと?



せっかくの好意を踏みにじったことになるのかな。



ううん。



気持ちは嬉しいけど、中川くんにも風邪をひいて欲しくない。



私の代わりにリビングで寝るなんて絶対にダメだよ。


昨日届くはずの荷物は、手違いでまだここに届いていないの。


早くベッドが届きますよーに。


ガチャッ。


え…。


出かけたと思っていた中川くんが戻ってきた。


「初任務よろしく。女が家の前にいる」



…へっ!?



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