危険なキミの溺愛

「悪いけど、そこまで女に困ってないから」



半分呆れたような顔でこっちを見ている。



そっ…そうだよね。



別れたいにしても彼女もいるわけだし、中川くんが私と一緒にベッドに入る理由なんてない。



自意識過剰発言に今さらながら恥ずかしくなってくる。



「ごめんなさい…確認しただけ…」



「ベッドが届くまで、俺の部屋で寝れば？俺はソファでいいから」



「ええっ！そんな、いいよ」


まだ荷物が少ししか届いてなくて、私の部屋には家具もない。



だからって中川くんのベッドを借りるなんてできない。


優しいんだね…。


「私はここで寝るから大丈夫」


ソファを指さすけれど、中川くんは納得していない風に見える。