俺様副社長に娶られました
甘酒は飲む点滴と言われるほど健康効果があると言われていて、疲労回復にいいと言われている。
起きたら飲んでくれるかな……。
鍋で温め直すとより美味しいんだよね。
マグカップにラップをかけた状態でベッドのそばのサイドテーブルに置く。
ベッドの脇に屈んで創平さんの顔を見つめる。
引っ越して来た日も、シャワーを浴び終えてリビングに戻ると創平さんはソファでこうして目を閉じていた。
あのときも、眠っているだけで彫刻のように整った美しい顔立ちに驚いたんだ。
それに加え、今や大企業となった会社の副社長という立場だもの。周りの女性からモテないわけがない。
彼女のひとりやふたり、いたっておかしくない。
実際に初めて会った夜、わたしをホテルに連れ込んだ。酔って介抱するためだったのかもしれないけれど、お互い目覚めたら裸だったわけだし。
そういう機会が、わたしとの間以外でも起こり得るのだ。
穏やかに変化した息遣いに耳を澄ませていると、なんだか目蓋が重たくなってきた。
創平さんの寝息がちょうど、心地よいリズムの子守唄のよう。
ベッドサイドに膝をつき、創平さんの布団に顔を埋める。
目を閉じたほんの一瞬のすきに、わたしは夢を見た。
朝、創平さんは元気になって、「余計なことすんなよ」と鬱陶しそうに呟く。
いつになく弱った声で、チッと舌打ちまで付け足して。
ごめんなさい。
でもせめて、一緒に住んでいるんだからこれくらいのお節介は許して欲しいんです。
少しでも創平さんの迷惑にならないように頑張るから。わたしと政略結婚して良かったと思ってくれるように、頑張るから。
一生好きになってもらえなくてもわたしは、創平さんに実家の蔵を助けてもらったことに感謝し続けるから。
そう、夢の中で誓ったときだった。
「感染っても知らねぇぞ」
「っ……?」
唇に生温かい感触が宿る。
柔らかく、そっと啄むようになにかが触れた。
とてもリアルな感覚だった。
唇に感じた柔らかさのほかにも、鼻先が擦れる肌の温度とか、ふわっと前髪が起こした風だとか。あと、創平さんの匂いも、すぐ近くにあるように感じた。
創平さんが、眠っているわたしにキスをする夢だった。
起きたら飲んでくれるかな……。
鍋で温め直すとより美味しいんだよね。
マグカップにラップをかけた状態でベッドのそばのサイドテーブルに置く。
ベッドの脇に屈んで創平さんの顔を見つめる。
引っ越して来た日も、シャワーを浴び終えてリビングに戻ると創平さんはソファでこうして目を閉じていた。
あのときも、眠っているだけで彫刻のように整った美しい顔立ちに驚いたんだ。
それに加え、今や大企業となった会社の副社長という立場だもの。周りの女性からモテないわけがない。
彼女のひとりやふたり、いたっておかしくない。
実際に初めて会った夜、わたしをホテルに連れ込んだ。酔って介抱するためだったのかもしれないけれど、お互い目覚めたら裸だったわけだし。
そういう機会が、わたしとの間以外でも起こり得るのだ。
穏やかに変化した息遣いに耳を澄ませていると、なんだか目蓋が重たくなってきた。
創平さんの寝息がちょうど、心地よいリズムの子守唄のよう。
ベッドサイドに膝をつき、創平さんの布団に顔を埋める。
目を閉じたほんの一瞬のすきに、わたしは夢を見た。
朝、創平さんは元気になって、「余計なことすんなよ」と鬱陶しそうに呟く。
いつになく弱った声で、チッと舌打ちまで付け足して。
ごめんなさい。
でもせめて、一緒に住んでいるんだからこれくらいのお節介は許して欲しいんです。
少しでも創平さんの迷惑にならないように頑張るから。わたしと政略結婚して良かったと思ってくれるように、頑張るから。
一生好きになってもらえなくてもわたしは、創平さんに実家の蔵を助けてもらったことに感謝し続けるから。
そう、夢の中で誓ったときだった。
「感染っても知らねぇぞ」
「っ……?」
唇に生温かい感触が宿る。
柔らかく、そっと啄むようになにかが触れた。
とてもリアルな感覚だった。
唇に感じた柔らかさのほかにも、鼻先が擦れる肌の温度とか、ふわっと前髪が起こした風だとか。あと、創平さんの匂いも、すぐ近くにあるように感じた。
創平さんが、眠っているわたしにキスをする夢だった。