桜の咲く頃……… 君を想う
あの日二人の気持ちを確かめあい

次の日に、四人に報告を済ませて直ぐ…………。

俺は、彼女のご両親に挨拶に行った。

卒業して年数がたっていることと。

学園に在学中でも、婚約している子が多いせいか

お付きあいの許可を貰うのは、反対も無くてスムーズだった。

桜が学校に好きな人がいると、お母さんは気づいていたみたいで。

それなのに、卒業して何年もたってからつき合い

結婚を前提として

先ず挨拶に来たことが、好評かに繋がったようだ。

ただ、結婚に至っては少し条件が出された。

……………というのも、ご両親も桜の一般常識の欠如を心配しているからだ。

ウチの学校は、いわゆるお嬢様学校。

ある程度………嫌、かなり一般常識からかけ離れた女の子ばかりだ。

お手伝いさんが全てやってくれて大きくなったから。

夏苗ちゃんと言えど、自分で服を選んで着ることすらしたことないと

春人がぼやいてた。

玲奈ちゃんも電気代や水道代がいることを知らなくて

後藤君に「詐欺から手紙が来た」と怒って報告したらしい。

桜に至っては…………

自分一人で、お店でお金を払って買い物をしたことがないと言い。

社会に出る少し前に

某テレビ局でやっているような

『はじめてのおつかい』を済ませたらしい。

大学を卒業して、電車やバスの乗り方も覚えさせたと

お父さんも言っていた。
< 70 / 101 >

この作品をシェア

pagetop