最初で最後の愛の話
この愛に終わりはない
僕と愛は話し合い、子どもは作らないことに決めた。家族を失う悲しみを子どもに背負わせないためだ。

僕と愛はそこそこいいマンションに住み、二人での生活が始まった。

朝、僕が起きると愛は「おはよう!」と笑いながら朝ご飯を作ってくれている。その姿を見ているだけで幸せで、「おはよう」と微笑む。

二人で朝ご飯を食べた後、片付けは僕が担当する。愛は仕事の支度だ。

「行ってらっしゃい」

「行ってきます」

軽いキスをして、愛を見送る。僕は小説家だから自宅での仕事。掃除と洗濯を済ませて執筆に取り掛かる。

休憩をしている間は、ずっと愛のことを考える。今はどんなことをしているんだろう。おしゃれをしたり、服を選んでいる時の愛はとても楽しそうで、スタイリストの仕事がよく似合っていると思う。

午後も執筆をし、夕方になったら洗濯物を取り込んで畳む。夕食は二人で作ることにしているから、愛が帰ってくるまでまた執筆だ。
< 19 / 29 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop