梅咲君にはツノがある ~私、節王様と結婚します!~
 失意のまま帰宅して、ダメモトで両親にハルの事を訊いた。

 宇目崎の御曹司だよと話したら、夢でも見たのかと思い切り笑い飛ばされた。

 冬休みが明けて学校に行っても、誰もハルの話などしていなかったし、私が嫌がらせをされることもなかった。

 ハルは、私の記憶だけ残して消えてしまったのだ。

 春一番に咲くはずの梅の木がない校庭を眺め、先に推薦合格したはずのハルがいない高校を受験し、私は卒業した。

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