梅咲君にはツノがある ~私、節王様と結婚します!~
「は、はは……。嘘だよね? ハルがいないなんて、嘘だよね?」

「何やってるの! 危ないじゃないか!」

「あ……ご、めんなさ」

「早く降りて降りて!」

 あまりの信じられなさに呆然とした顔を覗かせていた私は、思い切り工事現場から見えていて酷く叱られた。

「あ、あの! 木は、どうしたんですか?」

「木ぃ? ああ、昨日の夕方、別の業者が切って帰ったよ。ささ、降りた降りた!」

 それでも諦めきれずに食い下がってみたものの、得られた答えは希望を断ち切る残酷なものだった。
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