後輩くんは溺愛を隠せない
その行動に、いちいちドキドキする私の心臓がうるさい。
引っ張られながら新幹線乗り場に行くと、さっきよりは人が少なく落ち着いていた。
「ふはっ!紗知先輩は、おもしろいですね。見てて飽きないです」
「えっ!?なにが?」
チケットは買ってあるので、後は新幹線の到着を待つだけだった。
なのに、夏樹くんが突然吹き出して言う。
「だって、紗知先輩1人が百面相してるから......可愛いなって......」
「っ......!?百面相なんて......」
ーーしてるつもりは無い。
「俺の胸見つめてあたふたしたり、赤くなったり......もう、そんなの可愛すぎますよ。」
見られてた!?
百面相しているつもりはなかったけれど、たしかに思い当たる事があった。
見られていたなんて恥ずかしい......。
穴があったら入りたい......。
そして、夏樹くんはまた私の耳元に顔を近づけて口を開き、周りに聞こえないよう小声で言った。