後輩くんは溺愛を隠せない
「牛乳......?」
夏樹くんが持っていたのは、2本の牛乳瓶。
「温泉と言ったら、これですよね!どうぞ」
「あ、ありがと......」
そうだけどーー、私も牛乳好きだけどっ!
私が夏樹くんを意識しているなんて、全く知らない夏樹くんはいつも通りの調子だ。
戸惑いつつも、ドキドキしながら差し出された牛乳を受け取ると、夏樹くんは私の横に座った。
そして、蓋を開けてごくごくと飲み干していく。
横を見上げると、夏樹くんの喉仏が動いて、勢いよく飲み込んでいるのがわかる。
「ぷはっ」
ものの数秒で、夏樹くんの瓶は空になった。
いい飲みっぷりだ。
私も夏樹くんに習い、蓋を開ける。
「いただきます」
さすがに、夏樹くんみたいに一気飲みは出来ないので少しずつ飲んでいった。
「紗知先輩、ゆっくり出来ました?」
「うん。疲れが飛んで行ったよ」
「よかったです」
牛乳を飲んでいる私を横目に、夏樹くんは微笑んだ。
そんな表情にいちいちドキッとしてしまう私。
そしてーー。