Lose everything
6

式まで・・後一週間・・

今日は、お互いの友達との
独身最後の飲み会だった。

陽真は、陽真の大学の友人達と
男ばかり6人。

ずっと桜子に片想いをしていたことを
知っているやつらで
冷やかされたり・・
良かったな・・と言われたり
話しは、多いに盛り上がっていた。


桜子も仲良しの友達と
集まっていた。
渉は、別飲みだった。

渉は、陽真の事も知っているし
結婚式も受付を頼んだり
二次会の幹事をお願いしている。

友人達は、
幼馴染み、一筋だった桜子が
年下?と驚かれたり
写真ないの?と言われて
見せると・・イケメンだと
騒がれたり
恥ずかしいかったり・・
嬉しかったり・・
こちらも、盛り上がっていた。

2時前に陽真から
「帰るけど、大丈夫?」
と、ラインきて
「大丈夫だよ。もう少しかかるかな。」
と、返した。

3時過ぎてお開きになり
お店で、帰る方向にそれぞれ
別れて移動した。

桜子も友人と二人でタクシーを
待っていると
三人組の男達から絡まれ
一緒に飲みにいこうと
友人が引っ張られて
押し問答していると
「桜子?」
と、声をかけられ振り替えると
「しゅうちゃん!!」
秀ちゃんの他にも男性がいて
絡んでいた男達は、
ちぇっ、と去って行った。
「ありがとう、しゅうちゃん。」
「大丈夫か?陽真君は?」
「今日は、別々の友人達と
飲み会だったの。」
「あぶないから送るよ。」
と、言われて
友人は、タクシーにのせ
しゅうちゃんの連れとも
その場で別れた。

久々のしゅうちゃんだったからか
結婚決まって、浮かれていたからか
しゅうちゃんの腕をつかんで
腕を組んで歩いた。

しゅうちゃんの匂いに
しゅうちゃんの腕を
クンクン嗅いでいると・・
「変わらないな、桜子は?
何も匂わないだろ?」
「うん?しゅうちゃんの匂いするよ。」
と、話していたら
何かにつまづいて
しゅうちゃんに抱き締められた。

「おっちょこちょい。」
と、言われて離れていく
しゅうちゃんの背中に腕を回して
抱き締める。
「さくら・・こっ?」
「ごめん、しゅうちゃん。
もう少しだけ。」
と、言うと
しゅうちゃんは、ため息をつきながら
私の背中に腕を回して
抱き締めてくれた。
「いつまでも、甘えん坊だな。」
と、言いながら。

陽真に対して
罪悪感もなかった。

ただ、これが最後だと
思っていた。


この姿を、見ている人が
いたなんて・・・・
< 14 / 72 >

この作品をシェア

pagetop