コイッペキ
4月。
高校の入学式を終えて。
陽菜(ひな)にとって、高校生としての生活が本格的にスタートした。
夜中の1時近くまで勉強していたせいか。
朝、起きるのがとにかくしんどい。
ヒナはスマホの目覚ましを止めると。
「あぁ…」とため息とつく。
部屋を出ると、キッチンからは美味しそうな匂いがする。
洗面所へ行って顔を洗って、着替えて。メイクをバッチリきめて。
ダイニングへ向かうと。
テーブルの上には既に朝食が用意されている。
「ホタルは、ゆっくりで大丈夫なの?」
台所で、何かを作っているホタルに声をかけると。
「ああ。今日は2限からだから」
と、言って。
ヒナの前に弁当を置いた。
「ありがと」
と、言って弁当をカバンにしまう。
ホタルは昔から料理が得意だ。
両親が幼い頃から共働きのせいか。
必然と、ヒナと兄であるホタルは家事をすることになった。
ホタルは基本的に料理担当。時折、買い物も担当。
ヒナは料理以外の掃除、洗濯が担当だ。
ホタルの作ってくれた味噌汁をすすって。
時計を見たヒナは「ヤバイ」と声を漏らして。
立ち上がる。
「行ってきます!」
「おう、行ってこい」
ホタルが笑顔でヒナを見送る。
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