モデル彼氏とお姫サマ☆





心はこんなにも叫んでいるのに、演技で作りあげたあたしを…崩す事ができなかった。


もう大切な人を失いたくなかった。


その一心で“雨音アリス”を演じていた。


そして…



「分からなくなったんだ。」


「え…?」


「自分が一体…どんな人間だったのか。」



突然発したあたしの言葉に少し驚いた様子でこっちを見る。


今まで和馬にも、由香にも、家族にも…誰にも話したことが無かったあたしの胸の内。







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