先生は溺愛ダンナさま  旅行編
友人だって聞いて少しホッとしていた。


ドアを閉めて、またなんだか力が抜けてベッドにポスッと寝転がる。


さっきの人、凄い美人ってわけじゃないけど、優しくて落ち着いていて可愛らしい感じの女性だった。


まさか、彼女が理人さんの元カノなのかもしれない、なんて一瞬思ったけど急いで打ち消した。


だけど、どうしてわざわざ部屋を訪れてきたんだろう。


私が一緒にいるとは思ってなかったとか?


理人さんと2人きりで会いたかったのかな。


ホテルの部屋で?


なんだろう、よくわからないけどいい気はしない。


「ただいまー」


そんなことがあったとはつゆ知らない旦那さまは、呑気な笑顔で戻ってきた。

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