【完】ねぇ、もっと俺に甘えてよ?
*もっと深く


「……んぅ、」



眩しい……。


だけど、なんだろう……温かくて、すごく安心する。


そのまま眠りについてしまいそうになったけれど、なんとか重たい瞼を開く。



「っ、え……な、なんで!?」



パチリ、と目を開いた私の目に飛び込んできたのはキャラメル色の髪で。


目の前にはなぜか葵くんが私の隣で眠っていた。



「嘘でしょ……っ」



な、なんで私、葵くんと……!?


リビングの真ん中で私は葵くんの布団の中にいる。


しかも、葵くんの腕は私の身体に乗っていて、そっと抱きしめられている……。


────ドキッ


その事実を理解した途端に、暴れだした心臓。

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