【完】ねぇ、もっと俺に甘えてよ?
*本当の目的


それからの日々は体育祭練習に追われてバタバタしていた。



「わたしのダンスどうよ?磨きがかかってるでしょう?」


「す、すごい!それはもうキレッキレすぎて脱臼しないか心配なくらいすごいよ……!」



5月も下旬に突入して目まぐるしい日常に必死についていく。


あれ以来、学校では後ろ指をさされたり陰口を言われることもまだなくなったわけじゃない。


視線だって感じるばかりで一体誰が私を見ているのか、正直なところわからないくらいだ。



心無い言葉に胸が痛んだりもしたけれど。


それでも、今の私に出来ることはきっとまだあるんじゃないかな……。

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