冷酷王子は子リス姫を愛でる
『友達』と呼べる人間は主に貴族の令嬢や子息で、それほど仲良くなれる友には出会えなかった。



だから、リチャードにはアンドリュー様とアレン様のような友情を知ってほしい。



私はここへ来てリーナやターシャ、デイジーに出会うことができた。



とても嬉しいことなの。



ご婦人方の話に適当に合わせたら、やっと終わったお茶会。



「好きになれないわ、お茶会って」

「これもお仕事のうちですから」

「わかってるけれど、親しくもない方とお茶を飲んでも楽しくないのよ…」



お土産だと言われたお菓子なんかには口をつけないし。



宰相様から絶対にダメだと忠告を受けているから。



私が死ねば、アンドリュー様はまた正妃を探さなければならないんだって。



だから、私を殺そうとする人はたくさんいるんだ。



その日は他に何もなく、夕方にジェードの部屋でジェードの帰りを待った。



今日で3日目なの、学校へ通って。



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