冷酷王子は子リス姫を愛でる
王宮に仕える魔導師でも、2つが限界。



俺だって2つだ。



それにどれほど苦しめられているか…。



それを3つ全て?



「聞いたことがない」

「殿下は…私を殺しますか…?」

「なぜだ」

「隠してることが…あるのです…」

「これ以上、なにを?まさか…国に恋人がいるなんて…」

「ち、違いますっ‼︎それは、ないです…。えっと、よく、わからないので、口外するなと小さな頃から言われてきたことです」



俺がお前を殺す?



愛ても、殺すことは絶対にない。



そんなに俺が信用ならないというのか。



「お前を殺すくらいなら、俺はこの場で腹を切る」

「そんなことして欲しくないんですが‼︎」

「だから、言ってみろ。俺はなにを聞いても、お前に害を与えるようなことは決してしない」



キャサリンが俺の目の前に手を出した。



次の瞬間、フワッと光る手の中。



「光の魔法が、なぜか使えるのです。これが光なのか、よくわからないのですが。昔からそう呼んでいました」



光…魔法…。



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