会長様の秘蜜な溺愛
「…ばーか。麻見のばか」
「…っ…!?」
口元が震えて
涙声になってしまったけれど
きちんと彼の目を見て言うことができた。
深めに頭を下げてから、どんな反応が返ってくるかビクビクしてしまっていると
降ってきた声は優しさに溢れていた。
…口はへの字になってたけど。
「…俺、お前のそういうところが好きなの。人の気持ちとか痛みに対して、ちゃんと気遣えるとこ」
「……、」
「お前なんか最初っから見てねぇわボケって振ってくれりゃ良かったのに」
「っそんなこと!」
「絶対しねぇよな、分かってるよ」
神谷くんは、優しく微笑む。