会長様の秘蜜な溺愛
「……はい…?」
そうして目の前の彼女は、大人の色気を滲ませたままに髪をかきあげた。
ナイスバディな美女が楽しそうに笑ってわたしの肩を叩く。…いや力強っ。
「…え、あの、…どういう…?」
「あら?
中央校舎から生徒会室までわざわざ届けに来るのは面倒だろうし、麻見さんに渡しておいてって神谷くんが言ってくれたんだけど…」
「……、…」
――…良すぎるそのタイミングも、きっと彼の手のひらの内で踊らされているのだろう。
胸ポケットで震えた携帯に何となく悟った。
ラウンジで目が合っただけで、心臓はうるさかった。
……だめだなぁ、わたし。