逃げる彼女に甘い彼 ~my sweetheart~
なんか、上司の様な余裕の表情で、嫌とは言わせてもらえない雰囲気。
仕方ないし、荷物もいっぱいだから従うことにした。


以前デートに出かけたときのクルマでお迎えに来て、高速道路を通り、最短でマンションに到着した。クルマの会話は天気やニュースの当たり障りのない話。

クルマを降りてありがとうだけ言って自分の階へ行こうとしたら
荷物運ぶの手伝ってくれた。
そういえば、今日平日昼間。
仕事は休みかな。
私のせいで迷惑かけていたら嫌だな。

「今日仕事は大丈夫なんですか?
わざわざありがとうございました。」

一応助かったのでお礼を伝えた。

「じゃ、お礼にお茶でも飲ませてくれない?」

「うちで?」

「そう、芽衣の家で。」

「下のカフェ行きます?」

「いや、出来ればここで。山ほど言いたい事があってね。カフェだとゆっくり話せないし。」

なんだ、この威圧。まるで私が悪いみたいじゃないか。
「分かりました。
とりあえず、片付けて落ち着きたいので二時間後でどうですかか?」

「必ず?」

「必ず。ちゃんと話し聞きますので。」


分かったと言って、一旦別れた。

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