逃げる彼女に甘い彼 ~my sweetheart~
「言いたくないならききません。」

「知って欲しいんだけど。
でも、その前に教えて。何でオレに彼女いるとか思ったの?」
じっと見つめる。

「偶然会社の近くでキレイな女性と楽しそうに、別れ際にキスしてるところ…」

「それで、芽衣ちゃんはどう思った?
何にも思わなかった?それとも嫌だった?」

何でこんな懇願する様な目で見るの?

「正直、残念でした。デート楽しかったのに、彼女いるんだって。
何で誘ったのって。九条の娘だから?って。」

言葉にしたら涙がこぼれた。

「うれしいな。キレイな涙流してくれて。
それって好きって聞こえるよ。
オレは芽衣ちゃんが好きだよ。ずっと。」

「好き?ウソ、じゃああの人は?」

うれしそうな顔をして

「ネタバレしようか。
あれはオレの同級生。性別はオトコ。
オレの顔が好きらしくて、いつも隙あらばのキス魔。
あれでも、外資のバリバリの弁護士さん。近くのオフィスだから最近よく会う。」

「へ?男性?あんなキレイなのに…」
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