逃げる彼女に甘い彼 ~my sweetheart~
「それ聞いたら、あいつ喜ぶよ。美を追求してるから。
だから彼女でも遊びの女でもない。
現在、本気で口説いてるのは芽衣ちゃんだけだよ。」

「うそ。だって、妹みたいなのかと。
頭ナデナデするし。
何もしてこないし、タクシー乗せて見送るし。
うちのお兄ちゃんと同じだもん。」

「じゃあ、ここでキスしてみる?
そしたら信用してくれる?」
そっと頬に手を触れた。

と同時に唇を奪われた。
啄む様なキス。でもだんだん深くなって夢中でお互いキスしてた。
個室とはいえレストランだ。恥ずかしい。

「好きだよ。オレの彼女になってくれる?
そしたら、オレのヒミツ教えてあげる。」

優しい笑みを向けられて
「会社の地味女だけどいいの?」

「芽衣がいい。ずっと芽衣が欲しかった。」

もっともっと激しいキスが降ってきた。

さっきまで辛かったのにうれしいなんて単純な女だ。
幸せだけど、会社の女子社員にいよいよ葬られるかも。
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