見守り愛 〜ビタースイートな副社長と一目惚れの恋を成就したい〜*おまけ終了*
五年も顔を合わせていなかったのに会った瞬間、彼女だと分かった理由は、このお正月に実家へ帰省した時、母から菖さんの写真を見せられ、「綺麗になったわよね」と話が出たからだ。


「俺の方こそ驚いたぞ。菖が神野さんの従姉妹だったとは」


苗字に「さん」付けで呼ばれて目線を送る。
それよりも前に、「菖」と従姉妹を呼び捨てにする彼の言動が気になった。


「私までビックリしちゃった。お母さんから菖さんが帰国する話は聞いてもなかったし、まさか副社長と同じ大学出身者だったなんて」


しかも、サークルまで同じだなんて…と動揺を感じながらも取り繕う。


「急に帰国しなきゃいけない事態が生まれてね。年末年始休暇を利用して、さっき帰国してきたばかりなの」


これから夜行バスに乗って帰省するんだ…と言う菖さんは、ニコッと微笑んでこう続けた。


「堀川さん、覚えてる?教授のこと」


サークルの顧問をしていたという大学の講師の話が始まり、ちょっと蚊帳の外に置かれてしまう私。

二人はその間、顔を寄せ合ってあの頃のことを語り合い、親密そうに肩を揺らして笑い合っている。


< 119 / 325 >

この作品をシェア

pagetop