メリークリスマス!
あまりに幸せで、何となく今が一番の頂点のような気がしてしまっていた華は目からうろこのような表情をした後で、顔をくしゃくしゃにして笑った。

「そっか。まだ途中か。」
「そうだよ。」
嬉しそうな華の顔に隆弘も笑顔になる。
「いいね。」
「ん?」
「楽しみ。」
「あぁ。」
もう一度嬉しそうに微笑む華の髪を撫でる。
「まずはこの子を無事に産んでくれよ?」
隆弘が華の手の上からお腹を撫でる。
「うん。がんばる。」

「不安じゃないか?」
「ん?」
「母親になること」
ずっと聞きたかったことを隆弘が口にする。
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