君がいればそれだけで。

やっぱり嫌いだ

世界が真っ白な光に包まれた後、集まっていた雲が消えて昼間なのに星が見えるほど暗くなった。やっと戦いが終わったのか。もう少し静かに来る事は出来ないのか。その度に王女が悲しまれている事に気付いていないのか。

「どうやったら好いてくれるんだい?」

「まず無意味に命を刈る事を止めるのね」

「それは難しい話だなぁ。君がこの世界で一人にならないよう、全ての万の血を集めている最中なんだから」

「血を浴びれば良いだけ。殺さなくても良いでしょう」

「加減が難しいんだよ。軟弱な生き物が多くてね」
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