君がいればそれだけで。
好かれる事や知る事を焦っていない皆が凄いと思えてしまった。格好良いというか、憧れるというか。王女の表情や行動一つ一つに反応してしまっている俺には出来ないなって落胆してしまったというか。

「凄いんだな・・・、俺には出来ないや」

「いや、俺らはバカだからよ。王女様の話は規模が大きすぎて半分も理解できないんだ。だから聞いても聞かなくても同じなんだ」

「そういう物か?」

囚人の一人の言葉に皆、頷いていた。結果が同じなら聞いても聞かなくても良いという考えは時と場合によっては通じないぞ。問題ないなら今は良いかもしれないが、このまま放っておくのも不安だな。
< 269 / 300 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop