君がいればそれだけで。

えっと、その

「いた!パル!」

「いつになったら言うんだよ!約束だろ?」

「分かってる。分かってるからもう少し待ってくれ」

フィン様を捜している俺の許に二人が手を振って走ってきた。
ヒューとベクウと飲んだ酒の席で変な約束をしてしまったな。戦争が終わった直後の話だ。いつになったらフィン様に愛の告白をするんだと迫られたんだ。この気持ちは墓場まで持っていくつもりだと言っても理解してくれなくて、二人の厚にも負けた。最終的に俺が折れて告白すると言わないと話が終わらない状況にまでなってしまったんだ。でも、折れたら折れたで今すぐ伝えろという物だからせめて状況が落ち着くまでは待てと説得。
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