君がいればそれだけで。
確かに城の中を案内し、この国の町村を地図でさらっと説明した後で王女を迎えに行った。その時は口を開けながら寝ており、小鳥に水をかけられ起こされていた。わざと水をかけられていたのに小鳥におはようと言っていたのは少し笑ってしまったな。もう夕方なのに、わざとやった悪戯なのにって。

「僕も少し拍子抜けしちゃったよ。うちの国王、相手の悪い所ばかりを伝えて変に身構えさせる癖があるからさ」

「俺も俺も!小さい鳥におはようって向かい合っていた時は笑い堪えるの大変だったぜ!」

「これから日が沈むって言うのにおはようなんだもんな。寝癖も面白い方向に立ってたし」
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