君がいればそれだけで。
四章・昔の話でも

違ったな

何も起こらない事を祈りながら王女の部屋に入ると、パルさんが壁に凭れ掛かりながら眠っていた。夜のうちに何かあったのか訊きたかったけれど、そのまま寝かせておいてほしいという王女の希望に答えるために何も言えなかった。

「王女様。最近、ちゃんと眠っておられますか?顔色が悪うございます」

「大丈夫です。それよりも、パルに少し休憩を与えてあげてください。私が動くと付いてくるものですから、先に倒れられても困ります」

「かしこまりました。休憩できるような頼み事を用意しておきます」

様になってきているな、シオラの執事。最初は兵士の方が似合うんじゃないかと思っていたけれど、全然そんな事はなかった。
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