この空の下、きみに永遠の「好き」を伝えよう。

私のせいで泣くきみを見るのはツラすぎる。

私は死なない。死んでたまるか。治るよ、治るに決まってる。

だって、治らなかったら……。

もう二度と晴くんに会えなくなる。それだけは嫌だ。

ジワッと涙が浮かんだ。

晴くんに会えなくなったらどうしよう。

ううん、それよりも……。

優しい晴くんのことだから、きっと受け入れてくれるよね。支えようとしてくれるよね。

私は、どうすればいい……?

晴くんの悲しむ顔は見たくないよ。迷惑かけたくない。好きだからきみの重荷にはなりたくない。

どんな顔で会えばいいのか、わからない。

きっと顔を見たら泣いちゃうから、今は会いたくないよ。

どうしよう。

どうすればいいの。

心が闇に覆いつくされていく。

一時間目が終わった頃を見計らって教室に行くと、苑ちゃんが駆け寄ってきた。

「ひまり、おはよう。体調よくなった?」

「おはよう。うん、大丈夫だよ」

よかった、まだ笑える。

そんなことにホッとしつつ、席に着いて授業の準備を始めた。

スマホには晴くんからのメッセージが届いているけど、昨日からまともに返せていない。

体調が悪くて学校を休んだから心配してくれている。でも、どうやって返せっていうの。

返信しようとして指が止まる。

言えないよ……。

言えるわけ、ない。

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