星空は「好き」を繋ぐ明日への光
私の病気は信じられないほど進行した。



歩いたり、走ったりすることは困難になり、お風呂に入ったり、お手洗いに行くことも無理だ。


食べ物をうまく飲み込めず、今みたいにお粥に似たものを食べさせてもらって。


最近は点滴がほとんどだけれど。

話したり、書いたり、聞いたり、読んだりすることも……難しくて。



少しずつ"最期"が近づいていることも思い知らさせる毎日。



「今日は先生くるのかなぁ?」

「た……ぶん……」

「あら、楽しみね〜!!いいなぁ〜!!!!」



ほんとうに楽しそうに笑っていて、私も元気をもらったりする。

ある程度言葉を交わすと、笑顔で病室を出ていった。



朝日さんが部屋を出ていくと、また静かに。


静かな部屋で一日中過ごすのはけっこうつらかったりもする。



多忙な毎日を送っているひとからしたら羨ましいのかもしれないけれど。



退屈……動けないから何もできないし、ここまで進んでしまうとリハビリのしようもない。

しばらくぼーっとしていると次第に眠くなってくる。




瞼を閉じるとあっという間に眠りの世界に落ちていく。
< 204 / 258 >

この作品をシェア

pagetop