王子系幼なじみと、溺愛婚約しました。



な、なんでわたしの知らないところで、こんなに話がとんとん拍子で進んでるの!?


少しはわたしに話してくれてもよかったんじゃないの!?


するとずっと黙っていた芭瑠くんが口を開いた。


「離れてた分、これからずっと芙結のそばにいたいと思うから。やり方が少し強引かもしれないけど、受け入れてくれる?」


柏葉さんがいるっていうのに、芭瑠くんはお構いなしでわたしに迫ってくる。


「これから先、僕は芙結なしじゃ生きていけないよ」

「っ、」


そんな言い方をするのはずるいし、
今ここで断ってしまって、またわたしの前から芭瑠くんがいなくなってしまうのは嫌だ……。


で、でもこれから一緒に住むなんて……っ。


「ただ、芙結には僕のそばにいてほしいから」


ねだるような瞳で見られたらノーと言えなくなる。

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