始まりはクールな御曹司とのとろける様な一夜から
その真面目さが、俺にはしっかり伝わって来る。


もちろん…


俺も、穂乃果以外は見ていない…


穂乃果には、それだけの魅力がある。


氷野さんと俺は、敵対することは無かった。


でも、本当は…


氷野さんを初めて見た時に、大きく心が揺れた。


穂乃果を奪われたくないと…


だけど、食事をしながら、いろいろ話してるうちに、その不安は無くなった。


ほんの1時間で、相手を信頼させる人格。


きっと、仕事でも成功すると確信する。


穂乃果と2人にさせたのも、その信頼があったからだ。


いいかげんな奴だったら、その場で穂乃果を連れ帰っていた。


『昨日は…ありがとうございました。穂乃果さんと話す時間を与えてくれて』


『いえ、どうぞ座って下さい。どんな風にしますか?』


『お任せします』


『…わかりました。じゃあ、軽くハサミを入れてセットしやすいようにしておきます』
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