始まりはクールな御曹司とのとろける様な一夜から
それぞれの部屋や、客室も、ホテル並に綺麗で、こんな理想が詰まったお家で暮らせるなんて、本当にすごく幸せ。


この空間に、悠人と一緒に居られることに、深く感謝したい。


その分、私は、結婚しても、美容師としてもっと成長しなきゃと思ってる。


悠人の期待を裏切りたくなかったし、本当に、今は、お客様に喜んでもらえることが嬉しいし。


指名も、どんどん増えて行くのが、自分自身の励みになってる。


悠人と出会った頃の私とは…


全く違う自分になれた。


私は、悠人のおかげで、こんなに変われたんだ。


これからも、前だけ向いて頑張ろうと、そう決めてる。


毎日が、慌ただしく過ぎて行く中でも、この家で一緒に過ごせる時間を、私達は本当に大切にしていた。


『寒いから中に入ったら?』


ウッドデッキで星空を見ていた私に、悠人が声をかけた。


『うん、でも、もう少しだけ…』


そう言った私の隣に、悠人がスっと立った。
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