始まりはクールな御曹司とのとろける様な一夜から
え…


先輩は、私を優しく壁に押し付けて、上から私を見下ろした。


『言わないと…お仕置きする』


『…先輩』


『先輩じゃない、悠人だ。悠人って言えないの?だったら、こうする』


『やめて…』


先輩は、壁に押し付けた私の腕をつかんで、動けなくした。


そして、また…キスをした。


一瞬で熱くなる体。


先輩の激しい息遣いに、何だかおかしくなりそう。


私の首筋に唇が這う。


『悠人って…言って…』


とろんとした瞳で、私を見つめながら言う。


その甘い囁きに、私は…


『悠人…』


って、思わず言ってしまってた。


『やっと呼んでくれた…嬉しいよ。これからずっと、2人の時は悠人って呼ぶこと。本当は…穂乃果にもっと触れたいけど…ここでやめておく』


少しだけ、寂しそうな顔をした?


複雑だった。


体に触れられて、決して嫌じゃない、むしろ…


もっと…って、求める自分もいるんだ。
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