始まりはクールな御曹司とのとろける様な一夜から
悠人は、強引過ぎる。


『穂乃果ちゃん、それならそうと言ってくれれば良かったのに。おめでたいことだよ』


違うんだってば、まだ結婚とか、全く無いから。


私達は、まだ付き合ってもいないんだし…


でも、ここまで来たら、話を合わすしかない…


『あの…いろいろありがとうございました。突然で、本当にごめんなさい。今月いっぱいで、退職させて頂きたいのですが…』


『私からもお願いします。今、忙しい時期ですし、もし良かったら、新しい方が見つかるまで、うちの美容師を派遣させて頂きます』


悠人の優しい気遣いが、嬉しい。


『大丈夫ですよ、うちは細々とやってますから。手伝いに来てくれる友達もいますし、募集しながら、気長に待ちますから。穂乃果ちゃん、今月と言わず、すぐに月城さんの店に行きなさい』


オーナー、そんな友達本当にいるのかな?


私のために…嘘ついてくれてるの?
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