始まりはクールな御曹司とのとろける様な一夜から
このままじゃいけない、悠人のこと、ちゃんと…考えていかないとダメだって…


本気でそう思った。


この言葉に甘えてちゃいけないって。


でも、まだ…無理なんだ。


ごめんね、悠人。


こんなめんどくさい女、いい加減、本当に嫌われてしまうよね…


ここまでネガティブな人、きっと悠人の周りにはいないだろうから。


『俺、自分の中で感情がいくつも動いて…どうすればいいのか、わからなくなった…穂乃果に嫌われたかもな』


『まさか!そんなこと…』


確かに…悠人らしくはないかも知れない…


だけど…完璧過ぎる悠人より、私は…


そんなところもあって、可愛い…って、思ってしまった。


優しく私の頭を撫でて、部屋に戻って行く後ろ姿を見てたら…


わかんないよ、なぜか、涙が溢れる。


全部、自分が招いてるくせに。


すごく、せつなくて…


しばらく涙が止まらなかった。


悠人みたいな素敵な人、他には絶対いないのに…


私、何やってるんだろ…
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