極上御曹司はウブな彼女を独占愛で堕としたい
「わっ…私!家政婦は辞められません!流星さんの側にいられないなんて、そんな…そんなの嫌です!」
「叶!?待てっ!」
叫び流星さんの静止も聞かず私はそこから逃げ出した。

バタバタと家を出て直ぐに開いたエレベーターに乗り込む。爆発するような心臓が苦しい。ドアが開きエントランスを抜けるとき誰かに呼び止められた気がするけどもう頭はぐちゃぐちゃで息も苦しくてそれどころではなく、転げそうになりながら走り抜けた。

どこに向かうかなんて、私の行く先など決まってる。トボトボと歩いてる内に着いた先はMAHOROBAの屋上。
ライトアップされた日本庭園を見てやっとホッとして近くのベンチに座り込んだ。
この日本庭園はいつ来ても癒やされる。
流星さんが出張でいなくて寂しいとき、家にいるよりここの方が落ち着いた。

一息ついて座り直すと物凄く後悔が押し寄せて落ち込んだ。
流星さんの側にもういられないと自分で思ってたのに、流星さんからそれを聞いて取り乱すなんて、流星さんは当然の事を言っただけじゃないか。私達の関係を壊したのは自分自身だ。
なのに流星さんにあんな態度を取って逃げてくるなんて馬鹿な事をしてしまった。
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