極上御曹司はウブな彼女を独占愛で堕としたい
とは言っても私は富裕層ではないただの一般人。
ご主人様の流星さんと私は結婚してるわけでは無く、流星さんは私の雇い主。
この広い家で私は住み込みで家政婦をしている。

私の名前は宮部叶(みやべかなう)
私の名前を付けたのは歳の離れた兄、(のぞむ)だ,。
二人合わせると、望むと叶う。
何でも願いが叶いそうだろ?と中学1年生だった兄の案に両親も気に入ってこの名が付けられた。
その両親も5年前に事故で亡くなり、唯一の肉親の兄も2年前に病に倒れ亡くなった。
高校3年生だった私は天涯孤独の身。
絶望の淵に立たされた私を救ってくれたのが流星さんだった。
「君が望さんの妹さんか」
「あなたは…?」
亡くなったばかりの兄の前で呆然としていた時に声を掛けられたのが初めての出会い。
お悔やみの言葉の後望さんに頼まれていたと、何も考えられなかった私の代わりに手続きや葬儀の手配をしてくれた。
お陰で私は混乱することなく静かに兄を送ることができた。
< 3 / 168 >

この作品をシェア

pagetop