極上御曹司はウブな彼女を独占愛で堕としたい
全てが終わったとき、この先たった一人で生きていくのかと思うと私は呆然自失となっていた。
そんな時、流星さんに問われた。
「君の望みは何だ?」
「……一人で生きていくための住む所と、仕事を下さい…」
「それだけか?他には?」
私の望みは…家族で幸せに暮らしていくことだけ。でももう父も母も兄までいなくなってしまった。私の望みは叶わない。
叶という名前なのになんて名前負けだと情けなくて悲しくて溢れる涙。
すると暖かい温もりに包まれ優しい声が耳元で囁く。
「まだあるだろう、君の望みは何だ?」
「……私を一人にしないで…」
一人は寂しい一人は嫌だと子供のように泣きじゃくり流星さんの温かい温もりにしがみついていた。
あの時のことは恥ずかしくて今でも思い出すと赤面してしまう。

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