あなたの隣~憧れ先輩と営業外回りペアになりました~
「酒は飲むなよ?もう。」
「なんでですか?少しなら大丈夫ですよ」
「だめ。くそ暑い中、外で飲む酒は危ない」
「・・・」
先輩に心配されてうれしい気持ちを隠しながら私は答える。
「先輩、過保護ですね。」
「ばか」
私の言葉に先輩は短くそう答えて薬品リストを一枚めくった。


リストを見ながらも私の運転を完全には信用していない先輩はちらちらと前方の確認やミラーの確認をしている。

「寝てもいいですよ?」
「だから、永遠の眠りに着いちまうだろ」
こんな会話が私たちの最近の定番だった。
< 109 / 494 >

この作品をシェア

pagetop