あなたの隣~憧れ先輩と営業外回りペアになりました~
「寒いか?」
震えている私に気が付いた先輩が私に自分のスーツのジャケットを脱いでかけてくれた。
「・・・」
こたえる余裕すらない私に先輩はシートベルトをすると車を走らせて近くの公園の駐車場に車を停めてくれた。

「ちょっと待ってろ。」
先輩はそう言って温かい飲み物を買ってきてくれた。

「ちょっと飲めるか?」
先輩に飲み物を渡されて私は一口飲む。
「すみませんでした。ちょっと回復しました。」
「んなわけないだろ。まだ顔色が土みたいな色してんだろ。」
先輩はそっと私の指先に触れた。

ピクリと反応してしまう私の指。
「つめたっ」と先輩は驚いていた。

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