あなたの隣~憧れ先輩と営業外回りペアになりました~
「先輩が責任を感じるのはおかしいです。それに責任を感じられると余計につらいです。」
私の言葉にちらりと先輩が視線を向ける。
「・・・須藤。」
「はい」
「同情じゃない」
「え?」
「放っておけないんだよ。お前のこと」
言葉の真意が私にはわからない。

高校の後輩だから?営業外回りのペアだから?責任を感じるから?

「近くに置いとかないと俺が心配で休めないんだよ」
「・・・?」
「さっきだってもう少し早く社に戻って一緒に帰ってたらお前をこんな目には合わせなかったのに。それに、昨日だって俺が先に帰らなければ」
「先輩のせいじゃないです。どうしてそうなるんですか?」
「守りたいんだよ。守りたかったんだ。もっとちゃんと。」
「どうしてですか?」
思わずその理由を聞きたくなってしまった私は理由を聞いてしまった。
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