あなたの隣~憧れ先輩と営業外回りペアになりました~
「予防線をぶっこわす覚悟」
先輩がそう言って微笑んだのを見て私は思わず先輩の大きな体を抱きしめた。

もっと早くこうして先輩を抱きしめたかった。

周りの目なんて気にしないで。

私はどんな先輩も受け止める。

だから偽物の自分を造らなくてもいいよ。

そうやって人と距離をとって傷ついてきたのは先輩でしょ?

自分のことを最低とか言って。

最低じゃないよ。先輩は何も悪くないじゃん。

結局、周りの期待にこたえようとか裏切らないようにしようとしたのは周りの人のためだよ。
がっかりさせないように。幻滅させないように。勝手に作られる理想の姿に自分をはめ込もうとしてきた先輩のつらさを想うと心がいたんでしかたなかった。
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