ハッピーエンド


木漏れ日の中交わした 幼い日の約束
あの時はまだ幼すぎた
愛の意味も 恋の意味も
何一つ知らないままで
大きくなるたびに あなたが変わっていくたびに
どうしようもないくらい胸が苦しんだ
甘さと苦味が混じり合ったその時
私は生まれて初めて 愛を知った
愛するということをあなたが教えてくれた
音に乗せて想いよ届け
長く想い続けたもどかしいこの気持ち
今、二人の心が重なる
星が煌めくように 海が凪いでいくように
美しすぎて触れることを躊躇うほど
あなたにずっと伝えたかった
この気持ちを 私の恋を
あなたに、愛してるを今……


部屋に響くその音に、エリーは舞台で大勢の人の前で歌う時とは違う感情に胸を高鳴らせていた。

これから、知らない感情が増えていくのかもしれない。それでも、オビを愛している。その気持ちを乗せて今まで歌ったどの歌よりも心を込めて、エリーは歌い終えた。

「オビ、愛してるわ」

「僕も愛してる」
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